[速報]相場ニュース
2023 年 4 月 14 日|相場ニュース
米小売売上高発表を控え、米ドル続落&株価上昇
米国の生産者物価指数低調でFRBの利上げ停止観測が信憑性増加
- 経済状況の背景:先週の低調なISM指数によって、米国経済状況は明確になりました。今週発表された米国のCPI消費者物価指数とPPI生産者物価指数でも、米国の経済状況が悪化していることが確認されました。これらは3月の好調な米国雇用統計にとって否定的な要因となりました。
- 生産者物価指数の低下:生産者物価指数は、予想と前月の数値を下回る測定値がほぼすべてで、米国のインフレ率が3月に急激に低下したことを示唆する結果となりました。
- 失業保険申請件数の上昇:週間失業保険申請件数は、ここ最近の高値である23万9千件にまで上昇したことで、米国経済の失速を示しています。
- 小売売上高の減少:今日は、米小売売上高に注目が集まるなか、小売売上高は2か月連続で0.4%減少すると予測されており、状況はかなり厳しいと言えます。
- FRB利上げ停止観測:市場ではFRBの利上げ停止観測への期待が高まっています。しかし、下振れの予測が上振れのサプライズとなるため、市場が混乱する可能性があります。
米ドルが1年ぶりの安値に、リセッションリスクが高まる
- 背景:米ドルが大きなダメージを受け、リセッションのリスクが高まっている。
- 銀行危機の影響もあり、経済全体の信用環境が引き締まっている。
- 経済データ:FRBによる利上げの影響が見え始めており、成長圧力と価格圧力の両方の勢いの低下が示されている。
- 米小売売上高が2か月連続で減少すると予測されており、市場はFRB利上げ停止観測を高めている。
- 米ドルの状況:過去1か月間で圧力が強まり、ドル指数は昨年9月のピークから約12%ほど後退し、1年ぶりの安値を更新した。
- ユーロやポンド、豪ドルに対してはドル安となっているが、日本円に対しては脆弱さがあるため下落は限定的。
- 市場の見通し:小売売上高が好調でも、FRBが年末までに利下げすると市場は確信しているため、上昇も限定的となる可能性が高い。
ECB利上げ観測からユーロ上昇基調
- ユーロが米ドルのFRB利下げ観測から最も恩恵を受けている通貨である可能性がある。
- ECBは世界的な引締めサイクルが終焉に向かう中で最後のタカ派となっている。
- スロベニア中銀のバスレ総裁は、昨日のECBの5月の政策決定は0.25%から0.5%の利上げになるだろうと述べた。
- ユーロは、米ドルに対して今日1年ぶりの最高値である1.1075ドルまで上昇している。
- ポンドは1.2510ドル辺りで安定しており、豪ドルは昨日の上昇から若干下落している。
- 豪ドルはオーストラリアでの好調な雇用統計と中国の堅調な貿易統計から押し上げられて上昇しているが、日本円は苦戦を強いられている。
- 理由は、日銀の植田新総裁が国内のインフレ率が今年後半にも2%を下回ると予測し、賃金上昇にもかかわらず、大幅な引締めの可能性について言及を控えたためである。
- それでも、今日の円はおおむね堅調であり、ドルは132.30円前後まで若干下落した。
テクノ株好調も今日の大手銀行決算報告に注意
- 米株式市場はFRBの利上げ一時停止を期待して前向きのセンチメント。
- S&P500は2週間ぶりの高値を更新し、1.3%上昇。
- テクノ株も好調で、ネットフリックスが4.6%上昇し、ナスダック総合指数は2.0%上昇。
- ネットフリックスは来週に決算報告を控え、新しい広告を含む購読モデルでの収益押し上げを期待。
- 今日はシティグループ、ウェルズファーゴ、JPモルガンの第1四半期の決算報告が予定されている。
- 市場は、これらの銀行が地方銀行セクターの金融ストレスから影響を受けたか査定することになる。
- Eミニ先物は、これらの決算報告を前に僅かに下落している。
- 融資基準が厳しくなったとの兆しが示された場合、最近の上昇を打ち消す可能性もある。
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